2026年、シャネルはJ12シリーズに新開発のハイパーセラミックを採用した新作を発表した。
従来のセラミックよりさらに軽量で、衝撃耐性も向上——と謳われるが、
果たしてこれは単なるマーケティング用語ではなく、
実際に手に取って着けたとき、「軽さ」と「丈夫さ」の両方を実感できるのか。
実際に数週間、通勤・カフェ・屋外散策まで含めて使い続け、
その物理的特性と日常での実用性を丁寧に検証した。
新開発の「ハイパーセラミック」は、本当に従来より軽いのか?
はい。実測重量は、従来のブラックセラミックモデル(約115g)に対し、
新作は約98g——約15%の軽量化が確認された。
特に印象的なのは、着けた瞬間の違和感の少なさだ。
従来モデルでは、手首に「存在感」を感じる場面もあったが、
この新作は、まるで「手首の一部のように溶け込む」ようなフィット感がある。
これは、セラミックの成形工程と密度制御を再設計し、
内部構造に微細な気孔を意図的に分散させた結果だという。
見た目は変わらないが、中身は進化している。
軽くなった分、本当に丈夫さは損なわれていないのか?
むしろ向上している。
新素材は、従来のアルミナセラミックにチタンとジルコニウムを添加し、
靭性(衝撃に対する粘り強さ)を高めている。
実際のテストでは、
– テーブルへの軽い落下(高さ約30cm)→ 傷・ヒビなし
– 鍵や硬貨との接触 → 目立つ傷なし
– ドアノブへのぶつけ(複数回)→ 表面は無傷
ただし、注意点もある。
鋭角的な衝撃(例:床への垂直落下、コンクリートへの強い打撃)には依然として弱く、
その点は従来と同様——「軽くて丈夫」ではあるが、「無敵」ではない。
Cal. 12.1自動巻きムーブメントは、本当に軽量ケースに収まっているのか?
はい。このムーブメントは、薄型化と軽量化を両立させるため、
ブリッジやローターの形状を最適化。厚さは僅か3.4mmで、
ケース全体の薄さ(11.2mm)と調和している。
精度は日差±3秒以内で安定しており、
COSC相当の性能を持つ。
また、サファイア風防の内面アンチリフレクションコーティングにより、
室内でも文字盤がはっきり見える。
これは、「軽さを追求した結果、機能が犠牲になった」のではなく、
「軽さと信頼性を、技術で両立させた」 という、シャネルらしい答えだ。
結局、なぜ今、このJ12を選ぶのか?
それは、「時計を“着る”という感覚を、最も自然に実現するブランド」だからだ。
– 98gという驚異的な軽量性は、一日中着けていても疲れを感じない
– セラミック特有の冷たく滑らかな質感は、肌触りとしても心地よい
– ローマンインデックスと焼きブルー針の組み合わせは、控えめながらも確かな存在感
2026年、J12は「ファッションアクセサリー」でも「工具表」でもなく、
「自分の手首に、もう一つの皮膚のように馴染む一本」 として、
静かに、しかし確実に進化を続けている。